創建100 周年を迎えた 横浜赤レンガ倉庫では 長野県上田市にある「無言館」との合同主催で展覧会を開催します。
あの太平洋戦争下生きて還って絵を描きたいと叫びながら遠い戦地に散った若き画学生たち・・・
全国のご遺族が守り通した 遺作・遺品 300 点余りを展示します。
「 一度だけでいい あなたに見せたい絵がある。 」
開催概要 | 2011 年5 月26 日 (木) ~ 6 月14 日 (火) 11:00 ~ 20:00 ※会期中無休 |
入場料 | 1000 円(小中学生500 円) 前売: 各チケットより100 円引き (ローソンチケット ・ e+ ・ 横浜赤レンガ倉庫1 号館にて販売中!) |
会場 | 横浜赤レンガ倉庫1 号館 3 階ホール 横浜市 中区 新港 1-1-1 tel: 045-211-1515 fax: 045-211-1519 |
主催 | 一般財団法人 戦没学生慰霊美術館「無言館」 tel: 0268-37-1650 横浜赤レンガ倉庫1号館 (公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団) tel: 045-211-1515 |
お問合せ先 | 横浜赤レンガ倉庫1 号館 館長 飯島 佐智子 横浜赤レンガ倉庫1 号館 担当 中祖 杏奈 / 高松 有希子 tel: 045-211-1515 fax: 045-211-1519 |
戦後60 余年をへて、私たちは今、繁栄と豊かさに慣れきった生活の中で暮しています。 しかし、そうした歴史の足元に「戦争」という時代があったことを消しゴムで消すことはできません。 日中戦争や太平洋戦争のさなか、数多くの若者たちが戦地に駆り出され、戦場のツユと消えました。そうした中には、画家になることを一心に夢み、生きて帰って再び絵筆をとりたいと願いながら死んでいった一群の画学生たちもおりました。 1997(平成9)年5 月、長野県上田市郊外・塩田平に開館した戦没画学生慰霊美術館「無言館」は、そうした志半ばで戦死、戦病死した画学生たち̶̶当時の東京美術学校(現在の東京芸大)をはじめ、武蔵野美術大学、多摩美術大学の前身である帝国美術学校、あるいは京都市立絵画専門学校(現在の京都市立芸大)、および一般画塾や独学で絵を学んでいた若き画学生たちの遺作、遺品を収蔵、展示する美術館です。開館当初は画学生数約30 名、遺作品数約80 点でスタートした館でしたが、現在では100 余名の画学生、700余点の作品を所蔵するにいたり、2008(平成20)年9 月には第二展示館「傷ついた画布のドーム」が完成、これまで展示がかなわなかった遺作、遺品も相当数ご覧いただけるようになりました。 さて、その「無言館」はここ数年、全国各地において館内に展示しきれない未公開作品による「巡回展」を順次開催し、これまでなかなか信州上田までは足を運べなかった方々にも、各地域で戦没画学生の作品にふれていただく活動をつづけて参りましたが、このたび2011 年5 月26 日より6 月14 日までの期間、「横浜赤レンガ倉庫1 号館」において巡回展を開催する運びとなりました。 これまで10 数年、40 数回にわたって開催されてきた「巡回展」ですが、神奈川県下ではまだ一度も実現されたことがなく、多くの県民の方々から「ぜひ神奈川でも」という声をいただいて参りました。本年で創建100 周年をむかえるという「横浜赤レンガ倉庫」の記念すべき年に、戦後連合軍に接収された過去を持ち、戦争とは無関係ではいられなかった同倉庫において「無言館」の巡回展を開催することには、ある意味歴史の巡り合わせを感じずにはおられません。 今や若者たちのアート・スポットとしても注目される「赤レンガ倉庫」で「無言館」展が開催されれば、必ずや全国的に大きな話題をもたらす催しになるであろうと確信しております。また、何より、今や風化されつつある「戦争」の記憶、あの理不尽な時代によっていかに多くの画学生の才能が奪われたかという歴史的事実を、一人でも多くの現代の若者たちに知ってもらうという点においても、この横浜での「巡回展」の果たす役割はきわめて大きいものと信ずるしだいです。 一般財団法人 戦没画学生慰霊美術館「無言館」 館主 窪島 誠一郎 |